海辺の家は、塩害を防ぐためなのか、外壁を黒く塗られていることが多い。
カラーで撮ると、ただの黒いペンキを塗った家だが、
モノクロになった途端に「黒い家」になる。
日が昇った時刻なのに、厚い雲が邪魔してまだ薄暗い夜明け。
試し撮りのつもりが、あっという間に本気モードのスイッチが入った。
やはりこのカメラ、只者じゃない。
きっかけは、あるお店でショーウインドーにポツリと置かれていたレンズをみつけたことだった。
微かに私を呼んでいた、その娘の声を聞き逃すはずがない!
このレンズが世の中に出てこないから、あきらめていたカメラ。きっと本体も近くにあるはず!?
案の定、カメラ本体はオーバーホール中だという。
まず、レンズZENZANON-RF 45mm F4を押さえた。これがあればこそ!山に持っていける。
街でもどこでも天下無敵(笑)である。レンズだけ眺めること数週間、やっと本体がやってきた。
ZENZA BRONICA RF645 : ZENZANON-RF 65mm F4 : ILFORD XP2 400