白夜行
まるで原始の霧の奥底から、初めて太陽が顔をのぞかせたようでした。

午前7時半、あまりに濃い霧で何も見えず、とうに日は昇っているはずなのに
ボウと赤くなるだけで周囲の風景はいつまでたっても現れてきません。

私もこの場所を早くにあきらめて戻ってきました。
ふと後ろを見たらいつの間にか太陽が顔を出しています。

同じように潟を撮るのをあきらめたカメラマンが霧の中から戻ってきますが、
背を向けて歩いているので、まだ太陽が昇っていることに気がついていません。
ほとんど太陽の光は届いていなかったのです。
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ここが夜なのか昼なのかもわからないような不思議な世界。
霧の中に入ってしまうとまるで異次元のようです。

きっと初めてこの日福島潟を訪れた人は、どっちに向っていいのかわからなかったことでしょう。
ここは小さな平原になっていて、春になれば菜の花が咲き乱れる平地です。
足跡はありますが途中で二手に分かれたりしているので、不安に駆られるかもしれません。

地の利があればこそ、この見えない世界も楽しめます。
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SIGMA SD15 : 8-16mm & 50-500mm
by nontan91 | 2011-02-07 21:12 | SD15
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