PLAUBEL 69W proshift
裏通りの誰も通らないような片隅のブースのショーケースの一番下の端っこに、それはありました。
呼んでいたのです、「私を見て!」

数年前に、このカメラで撮られた凄まじい写真を見てからというもの、幻の恋人になりました。
その時に初めて知った、このカメラの存在。PLAUBEL MAKINA 67、67Wは知っていましたし、
使ってもいました。でも当時これは知らなかったのです。

カメラでいい写真が撮れるわけではないことは、知っています。
が、その写真は、これでなければ撮れなかったっだろうと思われるものだったのです。
存在は知っていても実際に見ることは殆どないという、幻のカメラ。
生産台数は極端に少ないらしいのです。

私も実機を見たのはこれで二度目。
二年前にタッチの差で中国人バイヤーにとられてしまいました。
これは自分で使うと言っていました。

今回の写真は作品ではなくて、作例です(笑)
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画像クリックで拡大できます
さて撮ってみようかと思ったら、ケーブルレリーズを部屋に忘れてきました。
レリーズがなければ、レンズシャッターのとんでもない位置にあるシャッターをクリックしなければいけないのです。
取りに行ってる時間はなかったので、それでガマンすることにしました。

数枚撮って、セッティングしてさて本番!
と思ったら、あれ? もうフィルムがない!? あ、6X9だから八枚しか撮れないんだった!
何故か10枚撮れると思い込んでいました。その理由はあとでわかりましたけど。

というわけで、今回の写真はセッティングの最中にそこらを適当に撮ったものなのです(笑)
露出計は持ってこなかったので、人間露出計、考えた露出を2段オーバーにしましたが、それでもややアンダー気味でした。
c0065410_2193674.jpg
このカメラのすごいところは、レンズシフト可能な手持ちカメラであるということ。
もちろん三脚につけて撮影することが原則でしょうけど。

それと、もうひとつはシュナイダー製のSUPER ANGULON 47mm F5.6がついていること、
35mm換算ではあの銘レンズと同じ21mm相当になるのですね。

もちろん、露出計などありませんし、距離は目測です。
周辺の光量落ちが強いのでセンターフィルターがついていて、露出は出た目の2段オーバーです。

やっかいなカメラだろうということは、最初から考えていましたが、持った途端にそれは杞憂であったことがわかりました。
初めて持ったのに、全くそんな気がしなかったのです。その理由も後でわかりました。
c0065410_21222830.jpg
このカメラは今は無きドイカメラの社長と親友だったマミヤ光機の石田社長と二人で、すごいカメラを作ろうと企んだもので、設計、製作はマミヤ光機でした。
持った瞬間に手になじんだのが不思議だったのですが、フィルムバックはマミヤプレスのもの、
グリップはニューマミヤ6やマミヤ7を彷彿とさせますからマミヤを使っていた自分には違和感がなかったのです。
なので、撮影していて6や7のつもりになってしまい、フィルムの残りがもっとあるような気になっていたのですね。

このカメラの出番はあまり多くないかもしれません。
それでも最後の中判フィルムのカメラとしてできるだけ使っていこうかと思っています。

世界の中古カメラ市、今回は松屋でした。
目的のものは何もなかったので、Sヤカメラのブースでよた話などして、ひとまわりして帰るはずだったのに(笑)

PLAUBEL 69W proshift superwide : Schneider-Kreuznach SUPER ANGULON MC 47mm F5.6 : ILFORD XP2
by nontan91 | 2012-02-27 21:57 | PLAUBEL 69W proshift | Comments(26)
Commented by yoshipass at 2012-02-28 00:39
う~ん!!!!
これは知りませんでした。
シフトができる・・・これは相当な武器になりそうですね。
拝見するのが楽しみですね!
Commented by あわ at 2012-02-28 00:42 x
3枚目を見ていたら、DIGITAL を評するときの"解像感" という
語がとても曖昧で陳腐なものに思えてきました。
圧倒的ですね。
ワタシも「フィルムを使わねば…」と、改めてちょこちょこやり
はじめました。(そのうちにアップしようと企んでおります。)
Commented by LYNX☆ at 2012-02-28 07:09 x
☆nontanさんへ
私も“あわさん”と同じ感想です・・・
所謂「解像度」と言われるシャープ度だけでは測れない空気感が伝わってくる写真が好きなので、今回の作品もとても心に沁みて来ます。
又又良い写真をありがとうございました。
Commented by bishamonjuku at 2012-02-28 15:56
カメラのドイは高校時代にお世話になった写真機店です。小倉のお店にはプラウベルの各機種が展示販売されていたのを覚えています。どれも皆高嶺の花で、私は指をくわえて見ていました。
Commented by u-kazu at 2012-02-28 16:19 x
皆様の意見と同じで、カメラはもうこの時期に完成されてたのがよくわかります。
(オーディオなどもウエスタンの時代にもう完成されてますよね)
何よりこのような大変希少なカメラが日本製である事が嬉しい限りです。
今日は貴重な情報ありがとうございました。
Commented by a1photo at 2012-02-28 19:01
すげえ。
こうしたカメラも買ったのですね!
仏の境地といったところでしょうか。
Commented by stonemute at 2012-02-28 21:27
こんばんは 初めてコメントさせて頂きます。
貴Blog は毎日拝見しておりました。 
私のBlogでSA47mmを載せた自作カメラにつき書き散らしております。
プラウベルのシリーズも欲しかったのですが、恥ずかしながら手が出ず
自作に奔り、現在はBiogon38mmを載せる3号機を製作中です。

図らずも同じレンズでの貴作品に接し、今後の展開がますます楽しみです!
Commented by okurugger at 2012-02-28 21:40
ショーケースから聞こえる「私を見て!」というささやきの話、
何回も聞いたような。(爆)とうとう幻の恋人と結婚されたのですね。
このカメラの名前や歴史を初めて知りました。デザインは素敵
ですが、記事にあるように気むずかしいカメラという感じですか。
「じゃじゃ馬馴らし」じゃ無いですが、扱いは慣れてらっしゃるから
撮影された画が楽しみです。(笑)
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:01
★ yoshipass さん>

おばんです~^^
yoshipass さんでもご存じないカメラがあったんですね(笑)
レンズボードをシフトさせると外付けファインダーが連動して動くんですよ。
さて、どうやって使ったらいいか(笑)
そのうち持って行きますね^^
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:16
★LINXさん>

おばんです~^^
”いったいどうやったら、”空気感”の伝わる写真を撮れるんでしょうね?
私のは、たまたまそういうのが撮れることもある、というレベルです(笑)
中判の超広角写真の写りというのはまた独特な雰囲気があるので、
また撮れたらアップしてみますね~空気感が出せたら(笑)
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:17
★あわさん>

こんばんは~^^
昔から、きっと銀塩のときから解像感とか、収差がどうこう、とか
カメラ雑誌って、物理特性的な批評しか出来ないので、読者の方も
いつの間にか、写りってそういうものだと思い込まされてきたのではないですかね?
それにしても、中判の写りのすごさにはあらためて驚かされました。
なになに? あわさんもフィルムを!
それはすごい、楽しみにしてますから、たまったら早くアップしてください^^
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:27
★ bishamonjuku さん>

こんばんは~塾長さん^^
そうですか、カメラのドイにPLAUBELが並んでいたのを見た記憶がないのですよ。
だいたい、ほとんどドイには入った記憶が無いのです。
東京に住んでいた頃は、殆ど新宿のサクラヤでした(笑)
発売当時はどの機種も高かったですね、レンジファインダーを買うのなら
むしろブロニカなどの一眼を買った方が~という時代では無かったでしょうか。
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:45
★ u-kazu さん>

こんばんは~^^
ウエスタンを引き合いに出されるというのはなかなかのプロですね(笑)
1930年代から40年代にかけてのウエスタンの製品は素晴らしいですね。
現代の数百万のシステムなど足元にも及びません^^
カメラもそうですね、電子部品を使う前のものがたぶん最高でしょう。
PLAUBELの名前を借りたこのカメラが日本製であることは誇りですね^^
銀塩、待ってます(笑)
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:47
★ a1photo さん>

こんばんは~^^
カメラでいい写真が撮れるわけではないのですが、
何故かこういう気合の入ったカメラを構えると、いい写真が
撮れそうな気になるんですよね(笑)
負けないようにがんばります^^
Commented by nontan91 at 2012-02-28 23:52
★ stonemute さん>

こんばんは~初めまして^^
いつもありがとうございます。
え~っ、自作でSA47mmですか、それはすごいですね。
私はいつかこのレンズのついた大判カメラを使いたいと思っていたのですが
夢かなわず、PLAUBELに落ち着きました。まだ一本しか撮っていませんが
その片鱗はすごいものを感じます。
なになに? Biogon38mmを自作機につける??
ハッセルからはずしてきたんですか(笑)
すごいですね~あとで伺わせてください。
今後ともよろしくお願いいたします!
Commented by nontan91 at 2012-02-29 00:02
★オクラガさん>

こんばんは~^^
はっはっは、バレてましたね(笑)
何度もいろんな美女がショーケースから呼ぶのを聞いてます^^
今度も絶世の美女でしたね!まるでソフィア・ローレンと思いきや
中身は吉永小百合だったという(笑)どちらも私に扱えるような女性ではないですが^^;
なんとか、慣らすまではいきませんが、お友達レベルにはなって欲しいものです。
Commented by stonemute at 2012-02-29 09:14
のんたん さん> 
あはは Biogonはカメラ用ではなく、英空軍のF-4ファントムに積まれてた航空マッピング用の玉なんです。
自作機は山に持って行くのに軽く作っています。 
SA47の1号機で1Kgジャストで上がりました。 ^^
Commented by ぐるぴん at 2012-02-29 09:37 x
広角レンズが大好きな通りすがりでございます。私プラウベルのSAもマミヤのN43mmも指をくわえて我慢しておりますので、大変ジェラシーを感じております。こうなるとのんたんさんにはぜひXpan/TXを試して頂きたいと思います。あの30mmをどう使われるか非常に興味があります。写真道の師と仰いでまいります。
Commented by Masa_ls at 2012-02-29 19:14
あららまた呼び止められたんですか^^
ずいぶんとクラシックなカメラ
片手で最新鋭機もう片手でクラシックカメラ
欲張りのんたん(笑)
使うのが厄介そうですね~私は遠慮したい^^;
Commented by nontan91 at 2012-02-29 23:28
★ stonemute さん>

すごいですね~軍事用なんですね、F4についていたとは思いませんでした。
あの写りからすると至極当然のような気がします。
ハッセルと同じBiogonでは無くて特殊なコーティングしてあるとか?
SA47が1kgですか、軽いですね~しかも最短撮影距離が短いでしょう?
いいですね~^^
Commented by nontan91 at 2012-02-29 23:39
★ぐるぴんさん>

こんばんは~^^
SAはともかく、N43mmもいいですよ~^^
Xpanの30mmですか、パノラマはいまのところ手を出していないのですが、
TX1でもいいですか?(笑)
Commented by nontan91 at 2012-02-29 23:42
★Masaさん>

こんばんは~^^
そうなんです、また見受けしてしまいました(笑)
いつまでもお茶ひいていては気の毒でしょう(笑)
最新鋭のものを使えば使うほど銀塩カメラが気になります。
使うのはそのまま撮ればなんということは無いみたいです。
ただこれは被写体を選びそうですね^^
Commented by stonemute at 2012-03-01 01:29
のんたん さん> 
引っ張ってスミマセン ^^; 
コーティングは T* 以前の大人しいヤツみたいです。 特別ではないような...
自作1号は最短が37cmです。 目測ですが。 ^^;;
Commented by nontan91 at 2012-03-03 01:20
★ stonemute さん>

そうでしたか、私のSWCもT*がついてませんから、同じ頃のものでしょうか?
37cmはすごいです。このカメラは50cmですから^^
Commented by stonemute at 2012-03-03 10:34
のんたん さん>
私のRAF ビオゴン、シリアルが 499XXXX ですから、1965-1969 の製造で
概ね1967頃の物なのかな? と推察しております。
http://camera-wiki.org/wiki/Carl_Zeiss_serial_numbers
Commented by nontan91 at 2012-03-04 00:12
★ stonemute さん>

私のSWCを引っ張り出してみたら427XXXXでしたから、
それよりも少し前のものみたいです。
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