ここは、あまりに有名な達沢の不動滝。
写真を見ただけで、ああ、ここか、フンっ。みたいなところがあって滅多に足を運ばない。
というのも滝を正面から撮ろうとすると必ずこの枝が入るので、すぐに場所が知れてしまうからなんですねえ。
有名撮影地に行くとカメラマンが掃いて捨てるほどウヨウヨしているので、名の知れたところへは行かない、
というのが最近のポリシーなんです(笑)
ただこの日は前回のコメントを読んでいただくとお解かりの通り、行くところがなくなったんです(笑)
それならば、人のいない時間帯を狙おう!と駐車場で夜明かし。
氷点下で凍った雪の上をバリバリ言わせながら滝へと歩きました。
画像クリックで拡大できますいや~、人がいないのはいいものです。
関東方面からのカメラマンはスタッドレスを履いてないから来ることが出来ません。
久しぶりに無人の不動滝、思う存分撮らせていただきました。
雪解けのころに比べれば極端に水量が少なくなっていましたが、逆にそれぞれの流れにおもむきがあって
前景の枝と絶妙のハーモニーを奏でていました。葉っぱのなくなった時期もいいものですね。
早朝の色温度と青空の色の反射で何ともいえぬブルー。
これが撮れただけでもう帰ろかな?と思ったほどでした(笑)
今日の一枚は、ブッシュ四重奏団とルドルフ・ゼルキン(p)のブラームスのピアノ五重奏 ト短調作品25。
ブッシュ四重奏団の4本の滝の流れが美しい調べを奏でて、前景のゼルキンのピアノと絶妙のハーモニー。
アドルフ・ブッシュ(vn)は謹厳実直を絵に描いたような、それでいて素晴らしきロマンチスト。
ベートーベンのヴァイオリン協奏曲の第2楽章で「神が降りた」と言われるほどのものすごい演奏をしている。
そのブッシュが中心となって作られた四重奏団、そしてピアノのゼルキンはベートーベンのヴァイオリンソナタで
ブッシュとコンビを組みこれまた芸術遺産とも言える素晴らしい録音を残している。この組み合わせで
悪かろうはずが無い! ブラームスの抑制された音楽の中に様々な感情が細やかに表現されて、
深い精神性を感じさせる一曲となっている。1949年の録音。
Nikon Df : Nikkor 28-300mm F3.5-5.6