例年は11月最後の連休、蛭野の黄金の里は黄葉真っ盛り!
のはずが、今年はもうイチョウが散り始めていた。
ちょっと悔しかったが、これもまた時の運。
今年は黄葉が少し早かったのだ。
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GR用のワイコン、GW-3を装着して村を歩き始める。
一台だけ持って歩くのは身も軽い。これで撮れないものは諦める。
遠くの山には雪が積もっている。
もうじき里にも雪が降りてくる。秋と冬の狭間を徘徊、寒いせいかバッテリーの消耗も早い。
茶屋が開いていた。
いつも立ち寄るところで「まだいいですか?」「はい、まだ大丈夫ですよ」
「あれ?この前も来られましたよね?」
毎年のように立ち寄っていたので、顔を覚えてもらった。
「明日で閉めるんですよ。」「よかった、間に合って!からみ餅ください」
小さな子供だった姉妹がずいぶんと大きくなって茶屋のおじいちゃんとサッカーしている。
アツアツのからみ餅を食べて、ギンナンのおこわ弁当をお土産に持ち帰る。
また来年。
今日の一枚は、
ショスタコーヴィッチのピアノ曲「24の前奏曲」
まさか、ショスタコなんか聴くようになるとは夢にも思わず。
昔聴いたときは、川に投げて捨ててしまいたかったほどひどかった(笑)
ショスタコは、まず演奏がよくないと聴けないのだ、ということがわかったのはつい最近のこと。
この「24の前奏曲」は一曲がとても短いし、終わりますよ、といって終わらずに唐突に終わる。
肩透かしを食らわされたような曲が続く。しかも綺麗なメロディだな、と思っていても必ずどこかで
イラッとひっかかる音や和音を巧妙に混ぜてある。ジャズで言えばブルーノートのようなもので、
これが気持ちいいと感じるようになるまで、いったい何年の月日を要したことか(笑)
モーツァルトやベートーベンとは異質の快感!である。
ピアニストはIngor Wikstromという聴いたこともない東側の演奏者。これがうまい!
山ほど積んであるレコードの中からこういうものを見つけ出したときのうれしさ!
お店で聴いたときには、ロシアの凍てついた寒村を思わせるような張り詰めた空気を感じたのに、
家で聴いたら雪解け間近の少しぬくもりを感じる音になっている。
何故だろう?と尋ねると「装置が同じようなものでも、聞き手の感性が作り上げる音だから千差万別。」と言われた。
同じ曲でも聞き手によって評価が分かれるというのはそういうことなのだな。
SIGMA DP1 Merrill + GW-3