海と大根 a lot of radish #SONY α7II
所かわれば品かわる、と申しますが、言葉もその土地土地でずいぶん違うものでございます。

「せそ」

これは「ヘソ」のことですが、未だに一部の地域では「せそ」というお年寄りがいます。
相当以前の話、クイズタイムショックという番組がありまして12問連続正解すると100万円と海外旅行。
最後の100万円のかかった12問目、答えが「へそ」というのが正解の問題(問題は忘れましたが)で
当地の出場者だったんですね、やった~!という顔で「せそ!」と言ってしまって椅子がクルクルと回ってしまった。
当人は何で間違えたかわからない。

「はやす」

これは野菜などを切るという意味で、当地ではある一定以上の年齢の人は「はやす」で通じます。
「おい、その白菜、はやしとけ!」などと使います。
これが全国で通じるものだと思って東京で「野菜をはやす」といって通じなかった、と泣いていた人もいます。
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画像クリックで拡大できます SOMY α7II & Super Elmer 18mm 以下同データ

「つべ」

アクセントはあとの「べ」にきます。
これは「杖」のこと。もちろんごく一部のお年寄りしか使いませんが、これなどは、もともと「杖」は「つゑ」ですから
発音的には「つ・うぇ」。この「うぇ」が言いにくくて「ヴェ」→「べ」に変わったものかもしれませんね。

私の亡くなった父は「火事」のことを「かじ」ではなく、「くゎじ」とはっきり発音していました。
昔は「か」と発音するものと「くゎ」と発音する名詞ははっきり区別されていたのです。

言葉は世につれ、少しずつ変化していくものですが、あまり単純化されたり、漢字が読めないからと言って
なんでも平仮名にしてしまうのはいかがなものか?と思います。
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今日の一枚は

カウフマン(vn) Louis Kaufmanで、ブラームスのヴァイオリンソナタNo.1 雨の歌 Rain Sonata

この曲は数々の名演があり、オイストラフとオボーリンによるそれはとても有名で、もちろんこれが一番という人がいても
わたしゃ文句言いませんが、カウフマンあたりの枯れた演奏もなかなかいいもので、心に沁みてくるものがあります。
by nontan91 | 2015-12-20 01:36 | α7II
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